整形外科

骨折

当院では前肢、後肢や骨盤、下顎、椎体など様々な骨折の整復手術を行っています。
新しいインプラントや器具を取り揃え、常に手術に対応できるように準備しており、骨盤骨折や複雑骨折など通常のレントゲンだけでは把握が難しい骨折もCTを使用する事で正確な術前のプランニングが可能です。
骨折を整復する場合にはプレートや創外固定、テンションバンドワイヤーやピンニングなど様々な方法を駆使しますが骨折の場所、種類、動物の性格や費用に応じて適切な治療法を提案させていただいております。

膝蓋骨脱臼

膝蓋骨とは膝にあるお皿の骨で、この骨が内側や外側に外れる病気です。
成長につれて程度がひどくなる場合があり脱臼した時に後後肢を挙上したり、脱臼を繰り返すあるいは脱臼したままになる事で膝の関節が不安定となり将来的な関節炎を引き起こしたり、膝の前十字靭帯の断裂を引き起こす場合があります。

症状
若い時は脱臼した時に後ろ足を挙上し、その後戻ると通常の歩行に戻ったりと、時々ケンケンをしたりするのが特徴です。
高齢になり関節炎が進んだ場合には負重が弱くなったり、動くのを嫌がるようになる場合があります。また、前十字靭帯断裂を併発した場合には後ろ足を上げっぱなしとなる事があります。
診断
歩行検査、整形外科的検査、レントゲン検査などにより診断します。
治療法
内科治療もしくは外科手術による矯正を行います。いずれが適切かは年齢や体重、整形外科的検査、レントゲン検査などから総合的に判断します。
内科治療では消炎鎮痛剤やサプリメントの内服や安静、生活指導、食事指導などが中心となります。
手術には滑車溝形成術、脛骨粗面転移術、矯正骨切術、内側大腿膝蓋筋膜の開放、外側大腿膝蓋筋膜の縫縮、脛骨抗内旋術などがあり程度や骨の形に合わせてこれらを組み合わせて行います。
手術を行う事で脱臼による症状をなくし、将来的な関節炎や靭帯断裂の予防が可能です。

前十字靱帯断裂

前十字靭帯とは大腿骨と脛骨をつなぐ膝の中の靭帯で、膝を安定化させる靭帯です。この靭帯が切れる事で膝の安定性が失われ、跛行が生じます。
どの犬種でも起こりますが、4歳以上で多く、体重過多は危険因子となります。
また、小型犬では膝蓋骨脱臼が認められる場合には膝の不安帯のために前十字靭帯の断裂が併発しやすい傾向にあります。

症状
前十字靭帯断裂は犬の後肢跛行の最も多い原因の一つで、通常急性に症状が現れ、膝の痛みを伴う後ろ足の挙上など重度の跛行が認められます。
靭帯が完全に切れる完全断裂と一部が切れる部分断裂があり、膝のクッションの役割をしている半月板の損傷も伴う場合があります。
いずれの場合でも膝の関節炎は進行していきます。
診断
診断は歩行検査、徒手による整形外科的検査、レントゲン検査、MRIなどにより行い、総合的に診断します。

治療法
治療には内科治療と外科治療があります。部分断裂で症状が軽い場合などには内科治療により改善が見込める場合がありますが、症状が重い場合や半月板の損傷を伴う場合、大型犬の場合には積極的な手術が必要です。
小型犬でも内科治療で症状は改善してもその後関節炎は進行していくため、やはり手術が望ましいと考えます。
様々な手術方法が存在しますが、当院では関節外固定法・脛骨粗面進術(TTA)による治療を行っています。
いずれの場合にも内科治療に比べ早期の改善が期待でき、将来の関節炎の進行を遅らせる事ができます。

レッグペルテス

症状
レッグペルテス(レッグカルベペルテス病)は血流の阻害により大腿骨頭、骨頚部に非炎症性無菌性壊死が起き大腿骨頭と骨頚の壊死、変形を起こし疼痛を示す病気です。トイ種、テリアなどの小型犬の若齢(5-10ヶ月くらい)で多くみられます。片足の症状を起こす事がほとんどですが、15%前後で両側に発生する場合もあります。
診断
診断は犬種、年齢、臨床経過を参考に、整形外科的検査を行い、疑いがあればレントゲン検査を行います。レントゲンにて明らかな骨変形・融解が確認できない場合でもMRI検査にて早期診断が可能な場合があります。

治療法
レッグペルテスは大腿骨頭の変形が重度のため内科治療(保存療法)では改善しない事が多く、ほとんどの場合で手術が必要となります。
手術方法としては変形した骨をなくす必要があるため、大腿骨頭切除術(FHO)もしくは股関節全置換術(THR)のいずれかが選択されます。
大腿骨頭切除術は骨を切除して骨同士が当たらないようにする手術で、股関節全置換術は人工関節を入れ、股関節を作り替え正常に近い機能を目指す手術です。

もっと詳しい治療法は此方からご覧いただけます。